8:00 起床
日本を出て10日、そろそろ旅の折り返し。今日はスペイン・アンダルシア地方にあるグラナダに向かう。ロンドンから直行便がないため、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)で「ロンドン→ マドリード(BA便)→ グラナダ(イベリア航空とBAの共同運航便)」の通しチケットを購入した。
8:30 朝食
イギリスでは野菜が不足しがちなので、整腸も兼ねて豆乳を飲む。ロンドン最後の朝食はフル・イングリッシュ・ブレックファストを。


9:30 散歩
最後のハイド・パークの散歩は長袖シャツで丁度いい陽気。リスがお別れにきてくれた(気がする)。


10:30 パディントン駅
ヒースロー・エキスプレスでヒースロー空港に向かう。ターミナル5までは20分。


11:40 BAラウンジ
ラウンジは混んでおり、隅に空席を見つけて昼食。


昨夜ロニー・スコッツで食べたジャガイモが美味しかったので、ここでもサンドイッチとともに食べる。ジャガイモは口当たりがなめらかで、みずみずしい。


14:00 ヒースロー発
定刻出発、マドリードまでは2時間半の空の旅。

17:30 マドリード着
スペインはイギリスより1時間進んでいる。昔は外国の空港に着陸したら手動で腕時計の針を進めたものだが、今はApple Watchが勝手に設定してくれるから楽。でも、その分「外国に来たぞ」という旅情は薄れた。何かを得れば、何かを失うのだ。


18:00 入国審査
欧州(シェンゲン協定加盟国)では、2026年4月より新しい入出国管理システム「EES(出入域システム)」が本格稼働しており、入国審査の手続きはデジタル化された。端末に顔の画像と指紋を登録してから(初回のみ)、自動化ゲートを通ってスペイン入国。新システム導入直後は、「システムの不具合発生などにより、入国審査に数時間を要した」とのニュースを耳にしていたので、どうなることかと心配だったが、手続きはスムーズに済んだ。

もう一つの新しい取り組みである、事前渡航認証「ETIAS」(欧州版ESTA)は導入が遅れに遅れ、2026年後半(10月〜12月)に運用開始予定(個人的には、もうちょっと遅れると見ている)。
シャトルに乗ってターミナルを移動、「ゲートH・J・K」を目指す。


18:30 夕飯
空港内に数多あるレストランの中から、タパス屋を選ぶ(ここしかない!)。


サクサクだけど噛みごたえがあるパンに挟まったイベリコ豚の生ハムは、肉の旨味と脂の甘さが濃厚で、ビールとも相性抜群。あぁ、グルメの国に来たなぁ。


ちなみに、スペインで家畜伝染病「アフリカ豚熱(ASF)」の発生が確認されたため、2025年11月以降、スペイン産豚肉の日本への輸入は停止されている。早く輸入が再開されますように。
ゲートに向かう。スペインは空港のデザインもオシャレだ。


19:30 搭乗
想像より小型の飛行機に搭乗。


19:55 マドリード発
定刻に出発し、極めて順調。グラナダまでは1時間。


21:00 グラナダ着
着陸直前、空港周辺に一面のオリーブ畑が見える。


タラップを降りると、グラナダの空はまだ明るかった。

グラナダ空港は田舎のバスターミナルくらいの大きさで、バゲージクレームのターンテーブルは国際線用、国内線用のわずか2レーンしかない(これなら間違えようがない)。程なくしてターンテーブル上を荷物が回り始める。他の乗客が続々と荷物を受け取る中、僕のスーツケースはなかなか出てこない。10分程して女性スタッフが「これで今日の荷物は終わり!荷物が出てこなかった人はカウンターに行ってね!!」とアンダルシアの空のように清々しく告げた。念のためもう一つのレーンをチェックしてみるが、荷物は一つも見当たらない。そう、僕のバゲージは見事にロストしてしまったのだ。
出口を通過し、バゲージ・サービスカウンターの列の最後尾に加わる。どうやら、ここに並んでいるのはロンドンからマドリード経由でグラナダに到着した乗客のようだ。カウンターが一つしか開いていないので、順番が回ってくるまで時間が掛かる。僕の前に並ぶ、やけに身軽なアメリカ人親子(若い母と幼い息子)の表情は絶望的だ。おそらく、財布などの貴重品以外はすべて預け入れ荷物の中だろう。


カウンターの女性スタッフにクレームタグと宿泊先のメモを渡し、スーツケースの特徴(黒色)を告げて、「手荷物紛失証明書(Property Irregularity Report)」を発行してもらう(特に補償はない)。スタッフが「明日にはホテルに配達されると思うわ(I hope the luggage may be delivered to the hotel tomorrow)」と言うので、「may」が気になるものの、感謝を伝えた瞬間、彼女は勢いよくカウンターのシャッターを閉じた。彼女だってこのせいで今夜は30分も残業したのだ。気持ちは分かる。


僕が乗った便が最終便だったようで、空港全体が営業終了間近な雰囲気。空港からの足を心配したが、数台のタクシーが待機していた。よかった、これでホテルまで行ける。

21:40 グラナダ空港発
22:10 ホテル着


チェックインの際に対応してくれた女性(おそらく60台半ば)の英語がやけに聞き取りやすいと思っていたら、ここに移り住んできたアメリカ人だという(名前を聞きそびれたので、便宜上「メアリー」と呼ぶ)。
「近所に今からビールを買える店はある?」とたずねると、「カルフールがあるけど、もう閉まってるからグローサリーストアを教えるわ」と言いながらホテル周辺の地図に赤いペンで印をつけてくれる。「あと、明後日(5月3日)は、この地方にとって大切な『十字架の日』だから、この辺りで音楽や踊りが見られるわよ」と地図に赤丸を追加。

「あなた、英語が上手ね。どうやって習ったの?」とメアリー。「若い頃、好きな音楽を聴いてたら、自然と身に付いたんだ。ビートルズとかね」と答えると、メガネ越しに僕の目を真っ直ぐ見ながら「ビートルズを聴いて?それは凄いわね」と感心した様子。「でも、ポップスを聴いて覚えたから、恋とかドライブに関するボキャブラリーはあるけど、難しい言葉はからっきしダメだよ」と言って、”♪Don’t know much about history♪”とサム・クックの一節を歌うと、「大したものよ」と褒められた。キチンと机に座って勉強したことのない僕の英語はブロークンで、文法はメチャクチャ。会社員時代の外国企業との商談や交渉は笑顔とガッツで乗り切ってきただけに、ネイティブスピーカーに英語を認められて、背中がこそばゆくなった。
部屋で荷解き。過去に何度かロストバゲージを経験していたので、常用薬、下着類2泊分、充電ケーブルやコンセント変換プラグなどの必携品は手荷物に入れておいた。よって、当面の問題はないのだが、手元にあるべきものがないのは、やはり落ち着かない。
22:20 買い出し
ホテルを出ると、路上は人で埋め尽くされていた。


バルやタベルナの店内、路上のテーブルも満席だ。シエスタの国とは言え、22時過ぎでこの人出は凄い。


そうか、今日は5月1日(金)だからメーデー(祝日)で、週末と合わせれば三連休なんだ。それに加えて「十字架の日」も近い。だから、こんなに人で溢れかえっているんだろう。


メアリーに教えてもらった店でビールと水、炭酸水を買ってホテルに戻る。


チェックインの時に伝え忘れたので、メアリーにロストバゲージの件を話すと、黄色い付箋を見せながら「教えてもらってよかった。私は明日の14時までここにいるけど、それまでに届かなかったら、次のスタッフに引き継いでおくから」と頼もしい。
部屋でアルハンブラ・ビールを飲んで(コクがあって美味しかった)、洗濯。


24:00 就寝

