8:30 起床
顔馴染みのレストランスタッフに「みんなで食べて」と抹茶味のキットカットを渡す。

エッグベネディクトのオランデーズソースに合うタバスコを頼むと、一緒に緑色のハラペーニョソースも持ってきてくれた(やっぱりタバスコの方が合うかな)。

10:40 ハイドパークを散歩
まだまだダウンジャケットが必要な寒さだが、公園ではリスが飛び跳ね、コマドリが鳴き合い、オオバンが巣を作り、名も知らぬ小さな花々が咲き始めている。春遠からじ。




11:40 中古レコード屋
散歩の足を伸ばしてノッティング・ヒルの中古レコード屋Music And Video Exchangeへ。その途中、クイーンのフレディ・マーキュリーが「We Are The Champions」を書いたというパブThe Championsがあった(何度もこのパブの前を通ったけど気づかなかった)。


Music And Video Exchangeに限らず、ロンドンの中古レコード屋はLPレコードが買い荒らされてあまり掘り出し物はないが(たまにオリジナル盤があっても日本の方が安い)、今日はビートルズの『For Sale』『Help』『Revolver』(2枚)と『Sgt. Pepper』のUKオリジナル盤があった。この店でこれほどオリジナル盤が充実しているのははじめてのことだ。

『Revolver』のファーストプレスの状態をチェックさせてもらうと、悪くない。£50(1万円ちょっと)と値段もギリギリ許容範囲なので、ニック・ロウのシングル盤「Cruel to Be Kind」(£3)と一緒に購入。


ビートルズゆかりの地巡り「トゥイッケナム・フィルム・スタジオ」
今回のロンドン訪問では特に観光の予定を立てず、これまで行ったことのないビートルズゆかりの地に行くことにした。今日はその第一弾、トゥイッケナム・フィルム・スタジオである。
ビートルズが同スタジオで撮影した主な作品は以下の通り。
- 1964年:映画『A Hard Day’s Night』(ロケ以外)
- 1965年:映画『Help』(ロケ以外)
- 1965年:「I Feel Fine」「Ticket to Ride」「Help」「Day Tripper」「We Can Work It Out」プロモビデオ
- 1968年:「Hey Jude」「Revolution」プロモビデオ
- 1969年:映画『Let It Be』(前半)
ロンドンの中心地からは少し距離があるが、ビートルズファンであれば行ってみたくなるリストだろう。
14:00 ホテル出発
アールズ・コート駅で地下鉄を乗り換え、リッチモンド駅へ。

泊まったアールズ・コート
14:50 リッチモンド駅着
リッチモンドから鉄道を使えば一駅でスタジオの近くまで行けるが、ザ・フーのピート・タウンゼントが住んだリッチモンドの街も見てみたいし、歩くことに。

スタジオへは徒歩30分。裕福そうな街を抜けてテムズ川を渡ると、トゥイッケナムへの標識がある。



15:20 トゥイッケナム・フィルム・スタジオ着
「The Barons」という通りの突き当たりがスタジオだ。


突き当たりにはスタジオの出入り口と事務所棟がある。


事務所棟の右隣に「ステージ3」、さらに右隣に「ステージ1」がある。


映像版『ザ・ビートルズ:Get Back』によると、この白い「ステージ1」こそが、映画『Let It Be』を撮影したスタジオだ(と思う)。写真集『ザ・ビートルズ:Get Back』のP.13に掲載された、1969年1月2日(撮影初日)の撮影進行表(コール・シート)によると、スタッフの集合時間は朝8時半、メンバーは10時。それまでアビー・ロード・スタジオでの深夜まで及ぶレコーディングが日常だった夜型のメンバーにとって、午前中の始動は大きなストレスとなり、バンド内の緊張を高めた一因だと言われている。
アビー・ロード・スタジオのように建物の外観に馴染みがあるわけではないので、「やっとここに来られた!」という感動は薄かったが、若い頃に「ゲット・バック・セッション」のナグラテープ(映像記録用モノラル音源)をブートレグで熱心に聴いたことを思い出すと、ジワジワと感慨がこみ上げてくる。
1969年1月10日、ポール・マッカートニーとの対立やバンドの冷え切った関係に疲れ果てたジョージ・ハリソンの一時脱退によって、ビートルズは何度目かの崩壊の危機を迎えた。そんなドラマが起きたのもこのスタジオでのことだ。


「ステージ1」と「ステージ3」の間には、メンバーが乳母車に乗って『A Hard Day’s Night』のヨーロッパ向け予告編を撮影した場所があるはずだが、道路からは見えない。

(車が停車している辺りか?)

建物の写真を撮っていると、セキュリティ・スタッフの視線を感じたので「ビートルズを歩こう!ロンドンゆかりの地究極ガイド」を見せながら、「ただのビートルズファンだから安心して」と話し掛けると、彼の警戒感は霧散した。「先んずれば人を制す」だ。

調子に乗って「このスタジオの入り口(前述の予告編を撮影したところ)って、今でもあるの?」と訊いてみる。

すると、彼は「レセプションに行って許可をもらえたら案内してあげるよ」と入口のゲートを開けてくれた。えっ?!なに?この「海外あるある」みたいなカジュアルでフレンドリーな展開。


事務所棟に入ると、レセプションには若い女性スタッフが1人。事情を話すと「今日は撮影があるから駄目なの。でも、ここにあるものは見ていいわよ」とかつてメンバーが座った椅子や写真を見ることを許可してくれた。












「ステージ1」の壁面が黒い(現在は白)
入れたのはレセプションまでだけど、ビートルズの残り香に触れられてラッキー。ここまで来てよかった!レセプションの女性スタッフとセキュリティ・スタッフに御礼を言ってスタジオを後にする。
ターナーの家
スタジオの近くに画家ターナーの家があったので立ち寄る。有料だが、水曜から日曜日(12:00-16:00)は家の中に入れるそうだ。




17:30 旧アップル・コア
リージェント・ストリートに着くころにはすっかり日が暮れていた。


サヴィル・ロウの旧アップル・コアはロンドン訪問の際は必ず来る場所だが、トゥイッケナム・フィルム・スタジオからの流れで来ると、ジョージの一時脱退から11日後の1月21日、この建物の地下に新設されたアップル・スタジオでジョージが復帰したことによってバンド解散の危機は去った、そんなドラマの続きが鮮明に見えてくる。



(当時はこの反対側の階段を利用していたが、その後
エレベーターを設置したためその階段はもうない)



『ザ・ビートルズ:Get Back』は、映画『Let It Be』に終始漂っていた陰鬱な雰囲気を覆し、「ゲット・バック・セッション」において4人が創造的な化学反応を引き起こす現場に立ち会わせてくれる、優れたドキュメンタリーだった。今回、『ザ・ビートルズ:Get Back』を鑑賞し直してからトゥイッケナム・フィルム・スタジオとアップル・コアに行って本当によかった。映画『Let It Be』だけを観ていたら、かなり印象が変わっただろう。
18:10 コヴェント・ガーデン
コヴェント・ガーデンまで歩き、お土産を購入(長くなったので、ロンドン土産については別記事で紹介する)。
ロンドン土産の記事はこちら↓
18:45 ジャズライブ
ヨーロッパ各国混合ジャズカルテット「Snorre Kirk European Quartet」を PizzaExpress Live Sohoで。PizzaExpress Liveはロンドンで複数ライブ会場を運営しており、比較的リーズナブルな値段で気軽に行ける(今夜のチケットは£22)。
PizzaExpress Liveの公式ページはこちら↓
店名の通りピザレストランなので美味しいピザを楽しめるが(食事をせず、飲み物だけでもOK)、デカ過ぎて隣の男性客に半分食べてもらう。


「ジャズはスィングしなくっちゃ」という感じの軽快な演奏で楽しめた。

1:45 各種SNSに投稿して就寝



