朝から暑い。地下のレストランに朝食をとりに行くと、以前「エッグベネディクトにはタバスコが合うわよ」とか「スムージーの新フレーバーがあるわよ」と教えてくれた親切なフロアスタッフが、今までは着ていなかった黒いジャケットを羽織っている(マネージャーが着用するらしい。普通のスタッフは白いワイシャツ)。お祝いを言おうと思って「昇進したの?」と訊くと、「前任者が辞めちゃってしかたなく(no choice)。上着は暑くて(boiling )やってられないわ」とニコリともせずに答えるので、「ご愁傷様(I’m sorry)」と返した。どこも人手不足のようだ。

ハイド・パークを散歩してホテルに戻ると、フロントに見慣れた顔。今年3月に結婚するため、母国に一時帰国していたスタッフだ。「結婚おめでとう」と言うと「ありがとう。もう一ついいニュースがあるの」と、少し膨らんだお腹を見せてくれた。めでたい。
Pete Townshend’s Quadrophenia: A Mod Ballet
ダンス公演を中心とした「サドラーズ・ウェルズ劇場」で、ザ・フー『クアドロフェニア』のバレエ版「Pete Townshend’s Quadrophenia: A Mod Ballet」。人生初のバレエ鑑賞。バレエについてはまったくの門外漢なのでなんとも言えないが、音楽はよかった。



ジェフとの再会
カムデン・タウンに移動して、散歩しながらジェフ(ロンドン在住のアメリカ人)との待ち合わせ場所であるカリビアンレストランに向かう。



彼とは、2019年にザ・フーのライブチケットを譲ってもらったことをきっかけに、親しい友達になった。ロンドンに来たら必ず一緒に食事をするし、2年前のジェフ来日時には自宅に招いて、ベジタリアン手巻き寿司を振る舞った(彼はベジタリアン)。カリブ海料理を食べながらお互いの近況を話して「ロンドンに戻ってきた時にまた会おう」と約束して別れた。



Shez Raja ft. Guthrie Govan
カムデン・タウンに戻り、「ジャズ・カフェ」で「Shez Raja ft. Guthrie Govan(元エイジアのギタリスト)」。腰にくる重心の低いファンク。ガスリーのギターは速弾きでも丁寧かつ正確な演奏で、一音一音に魂が宿っているようだ。ライブ中は外気の暑さでエアコンが効かないのと、会場パンパンの観客で人熱れがひどく、とにかく蒸し暑い。夏のロンドンで汗だくになるとは思わなかった。


洗濯して1時半就寝。
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