Day 42【London: Chiswick House & Sing Street】8/1/2025

UK

アメリカーノ/アメリカン問題
9時起床。このホテルの宿泊客は世界中から集まってきており、朝食会場では様々な言語が聞こえる。そういった多様な宿泊客に対応すべく、スタッフの出身地も、スペイン、イタリア、フランス、中東など多様だ。朝食時、イタリア人の(顔つきと英語のイントネーションで分かる)ホールスタッフに「アメリカーノコーヒー(カプチーノにお湯を注いだもの)」を頼んだら、他のホールスタッフが「アメリカンコーヒー(浅く焙煎したコーヒー豆を使用したコーヒー)」を持ってきた。気にせず飲んでいると、オーダーを取ったイタリア人スタッフがテーブルに来て「コーヒーの味は濃いか(strong)?」と聞くので、「薄いね(weak)」と答えると、眉をひそめて小さな絶望を示し、飲みかけの「アメリカン」を下げた。そして数分後にちゃんと濃い「アメリカーノ」を持ってきてくれた。イギリスでこんなサービスを受けたのは初めてだ。ミラノにいた時も感じたが、やはりイタリア人は食にこだわるのだ。素晴らしい。ちなみに「アメリカンコーヒー」は和製英語で、海外で「アメリカンコーヒー」が欲しい時には「ウィーク(weak)コーヒー」と言う。

作り直してくれた濃い「アメリカ―ノ」

朝食後、ハイド・パークを散歩。今朝もリスとコマドリがいて和んだ。

ロンドンのレコード屋
その足で中古レコード屋「ミュージック・アンド・ビデオ・エクスチェンジ」へ。オアシスのマンチェスターライブ終了後に客出しで掛かったメリー・ホプキンの「Those Were The Days」があったので購入。このメランコリックな曲を聴く度に、ヒートン・パークからの帰路を思い出すことだろう。

Those Were The Day オアシスは本当にビートルズ好き

チズウィック・ハウス
今夜はハマースミスに観劇に行くので、その前にビートルズゆかりの場所「チズウィック・ハウス」に向かう。「チズウィック・ハウス」は、1966年5月20日にビートルズが「Paperback Writer/Rain」(世界で一番好きなシングル!)のミュージックビデオやEP「Nowhere Man」のジャケット写真などを撮影した場所として有名だ(ごく一部で)。2020年3月、2024年3月に続き3度目の訪問となった。

ハマースミス駅から「チズウィック・ハウス」へは徒歩40分。「ハマースミス・アポロ」(旧「ハマースミス・オデオン」)を左手に見ながら道なりに歩き、テムズ川沿いを進む。

ハマースミス・アポロを左手に
テムズ川に出て
川沿いを歩く

「チズウィック・ハウス」に着いて庭に行くと、太い枝が落下する恐れがあるため、「Nowhere Man」のジャケットに写っているヒマラヤスギには近づけなくなってしまった。2020年の時点では木に近づけたので、ジャケット写真と同じように大枝に座ってジョンとポールごっこができたのに・・・。残念。

Nowhere Manのジャケットにメンバーと一緒に写っているヒマラヤスギ
ロープが張られ、近づけない
樹齢300年超なので仕方ない
確かに付近の木の枝が折れている

【2020年3月】

木に近づいて大枝に座ることもできた

「Paperback Writer」のプロモーションビデオを撮影した庭はこれまでと変わらない。例のヒマラヤスギは目と鼻の先にある。

Paperback Writerのプロモビデオはここで撮影された 同じアングルで写真を撮ってみた
ポール目線
ジョン目線
ジョージ目線
チズウィック・ハウスが見える
リンゴ目線 ヒマラヤスギが見える
The Beatles公式チャンネルからリンク

温室に向かうと、数年前から使用していないようで、建物の劣化が進んでいる。この施設も2020年には中に入ることができて、数こそ少なかったが植物も栽培されていた。少しずつ何かが失われていくが、それは仕方のない事なのだろう。

温室全景
メンバーが座ったベンチ
温室内部
温室入口 だいぶ傷んでいる

【2020年3月】

温室の中に入ることができた
撮影場所の一つ
鉢植えを販売していた

Sing Street
ハマースミスに戻って、リリック・ハマースミスで「Sing Street」。アイルランド・ダブリンを舞台にした音楽映画「Sing Street」(映画「Once」を監督したジョン・カーニーの作品)が、新作ミュージカルになった。

新作ミュージカル Sing Street

映画では歌唱場面のなかった登場人物(脇役)にもソロで歌うシーンを設けた。そういった舞台化のための翻案が一人ひとりの人生に光を当て、物語に厚みが増した。映画は主人公の高校生カップルが駆け落ち同然に、無謀にも小型ボートでダブリンからアイリッシュ海を渡ってロンドンを目指して船出するという、希望と不安が入り混じったシーンで終わる。「この映像ならではのラストシーンをどう料理するか」、観劇前から気になっていたが、舞台版ではカップルを車で港に送り届けたニートの兄が船上の2人を見送る演技だけで見せ切った。客席からカップルの姿は見えないが、心配そうに2人を目で追う兄の「何があっても振り返らず、そのまま進め!」という表情から、アイリッシュ海の荒波を小型ボートで突き進む2人の後ろ姿が見えてくる。なるほど、こう来たか!これは舞台ならではの表現だ。

80年代のヒット曲満載
スタイリッシュなライティング
リリック・ハマースミス

ホテルに戻ると、この旅のFacebook投稿をチェックしている友達が、僕がロンドンで行った場所をマッピングした地図を送ってくれていた。こう見ると、色々なところに行ったなぁ。

黄色い☆がこの旅で行ったところ(ロンドン版)

洗濯して2時就寝。

この旅、43日目の記事はこちら

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